殺人許可日
「ぎゃあああああ!!」


靴を押さえ呻く少女。
あたしはサッと立ち上がり少女の頭に銃を突きつけた。

立場逆転。

余計なおしゃべりばかりするからよ。

少女が打たれた衝動で落とした銃を左手で拾いポッケにしまった。


「死にたくないのなら、あたしの言うとおりにしなさい」


「いやああ血が…血がああ」

少女の靴が真っ赤に染まっていく。

「……やかましいわね。とにかく、医務室まで行くわよ」

あたしは少女の手を取り背中におぶった。

重っ…

早く連れてかないと、あたし達なんて格好の的だわ。

あたしは急いで歩きだした。
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