ずっと傍に。

「准兄っ!」


…遥?


目を覚ますと、

そこは花畑で遥がいた。


でも、近そうで、遠い。そんな距離。


まるで昔の俺らみたいだ。


「准兄…なんでここにいるの…。准兄はここにいちゃいけないよ…」


遥…なんでそんなこというの?

俺…遥に会うためにここまで来たのに。


「准兄…手紙読んだよ?私も傍に居たかった。でもね?私は准兄が私のこと思い出してくれれば私は近くにいるから」


「遥……」


「准兄?だから…精一杯生きて?私の分まで。私は准兄がもう一度ここに来るの待ってるから。私は…いつも傍にいるから」


そうか…俺がここに来なくても、遥は傍にいてくれたんだな。


一生、俺の傍に。


「ありがとう。遥」


遥は首だけ頷いて、消えてしまった。


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