新!狼×天然【番外編】
女数人は俺らから少し距離を置いたところにいて、このまま数分したらどっか行くだろうって思ってた。
女は基本的みんな好きだし、可愛いって思うけど、たまにめんどくさいとも思う。
なんたって女を泣かせたのは初めてだし、しかも本気の告白を否定したとか、確かに今日の俺は最低。
このまま女数人がいなくなったら、まず最初に謝って、告白の返事をして付き合うことにしよう。
ちょうど今狙ってる女いないし、別に彼女のことを嫌いなわけじゃない。
だから、早く女数人がどっか行ってくれるように祈ろうと………してたら………。
なぜか近づいてきた。
俺をさっきからずっと睨んでる1人の女が。
………なんだ………?
きっと『女の子泣かせるなんて最低!』とか言って、説教でも始めるんだろ。
めんどくせぇな。
説教が始まるのかって思うとめんどくさくなってきた俺は、
近づいてくる女に視線を向けることもせず、歩いてる人をボーッと見てた。
その俺に聞こえたのは………
「ねぇねぇ、彼氏困ってるよ?」
………俺にぴったりとくっついて俯いてる、彼女に言ったであろう女の声だった。
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