アリス図書館
はぁ〜
と、あからさまなため息をはいたナル。
「人間は、平気で人を殺し、助け合うことをしない。
これを愚かだと言えないわけがないだろ?」
やれやれといった感じで話したナル。
アリスはしばらく考えたあと、口を開いた。
「確かに、人間は愚かな生き物かもね。
私達Wonder・landのもの達を信じずに生きている」
アリス達の存在を否定する人間達。
アリス達にとっては、とてつもなく悲しいことだ。
「自分の欲の為に、己のものを与える。
そんな醜き姿を、私は何万人とみてきたわ」
己の願いを叶える為に、どんなことも投げ出した人間。
「たとえその代償が、大切な人を失うことであったとしても、叶えるものたち」
視線をナルから外し、床を見つめて話すアリス。
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