アリス図書館
軽く目を見開いたアリスは、すぐに真顔になった。
「イオン。始めから私はそのつもりだったわよ?」
アリスの時よりもイオンは目を見開いた。
「じゃなきゃ、この鍵を首にかけたりなんかしないわ」
アリスは首にかけてある鍵を取り出した。
実はこの鍵は、図書館のものが逃げ出さないように発信機のようなものがある。
「そのうちここを放れるなら、最初のうちに逃げてるわよ」
ふふっと笑ったアリスは、鍵をまた服の中に戻した。
「ま、これからもよろしくな。司書のアリス様?」
「こちらこそ。忠実な私の執事さん?」
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