アリス図書館
「おまえ、渫菜を階段から突き落としたよな?なんでそんなことすんだよ」
「先輩、なに言ってるんですか?私、なにも知らない・・・」
目に涙をためながら亜由実は話す。
「とぼけないでよ。貴女が私を突き落としたとき、私貴女を見たんだから」
鋭い視線をした渫菜。
梓が渫菜の手を引きながら亜由実の横を通り過ぎた。
すれ違いざまに梓は
「これ以上俺らにかかわるな」
そう亜由実に言った。
パチンッ−
指を鳴らした音と共にアリスが現れた。
アリス以外は、まるで石像のようにとまっていた。
アリスが時間をとめたのだ。
「・・・貴女の記憶の本には、貴女があの女の子に嫌がらせをしていたことが記されていたわ」
鬼のような表情をしたまま動かない亜由実に話しかけるアリス。
アリスは亜由実にだけ意識を残した。
あとの人は意識もとまっている。
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