アリス図書館
不思議に思ったアリスは、イオンを呼ぶ時の指の鳴らしかたで指を鳴らした。
でも、イオンは現れなかった。
「・・・もしかして、なにかあった・・・?」
アリスが呟いたと同時に、ガタンッと、なにかがぶつかったような音がした。
アリスはあまり驚いた様子を見せず、スッと本棚から放れた。
そしてアリスは本棚と本棚のちょうど真ん中ぐらいに、仁王立ちのようなかっこうで立った。
そして暗闇の中、アリスは物音がしたほうを見つめた。
「そこにいるのは・・・セツね」
暗闇の中、アリスのやわらかな声が響いた。
「さっすがアリス」
コツコツと靴音を鳴らしながら、もう暗闇に目が慣れたアリスの前に一人の男が現れた。
・