魔王様とメイド様
さてさて、魔王様はお着替えを終えられたようです。
今回私が魔王様にお選びしたお召し物は・・・
いつもと同じまっ黒の軍服なような洋服に、同じくまっ黒のマント。

毎日同じような格好しかなさらないのです。
せっかく美形なのに残念。
と、いいましても黒が魔王様の色気を更に引き出して黄金の瞳との相性もバッチリなんですがね。

なにをお召しになっても似合うのが魔王様なのです。


・・・・・・・・こんちくしょう。






次は朝食です。
ここでの仕事では私の特技がいかされます!!

その仕事は『毒見役』。
私、毒には詳しいのです。
というわけで、他のメイドが持ってきた朝食(昼食?)を最初は私がいただきます。
軽くすべての料理の香りを味わってから一口づつ食べます。
紅茶・スープ・サンドイッチ・・・・・

うん!!!今日もおいしい。
毒味なし!!
身体に変化もありません。

満足に頷いていると、魔王様から熱い視線を感じます。

普通の女性なら一発で虜になってしまいそうな熱い視線です。
なぜ、そんな目で私を見ていらっしゃるのでしょう?
「どうなさいました?魔王様。」

「・・・・・・・食べ過ぎですよ。フリル・フリリアン」
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