『契約』恋愛
三日経った今でも、鮮明に思い出せる自身が放った言葉。
「楽しかったよ、ありがとう。」と、
そう言って笑顔で終わらせるはずだったのに。
“好きになれない、っていうかならない”
“風春なんて、大嫌い”
思ってもいない言葉で、私は風春を傷つけた。これ以上私に関わって傷つく前に、私のことを嫌いになってほしいが為に。
そんな私はやっぱり 最 低 だ。
なのに。
そこまでしておいて、私自身が風春を忘れられないなんて、愚かすぎて笑い飛ばそうにも笑えない。
自分の手で傷つけた相手を、
自ら嫌われようとした相手を、
これ以上ないってくらい愛しく想ってる、なんて、本当に笑えないよ。
私自身の手で、壊した関係。
もう一生、手に入れることなんてできないというのに。