『契約』恋愛
真剣な大きな瞳が俺を捉える。
でも俺、一度別れた女とやり直す気なんてねぇし。
「…風春が、新しい彼女できるまででもいいよ?だから、お願い。」
縋るような玲奈の目に、困ったとしか言いようがない。てか、女ってめんどくせーんだっつの…。こうなることがわかってて俺とつき合ったんじゃねーのかよ?
俺を捉え続ける玲奈から逃げるように目線をはずし、頭上に広がる青空に目を向ける。
何て言おうかと考えてるうち、屋上のドアが開かれた音が聞こえた。
「…あれ? お邪魔だったかな?」
屋上に踏み入れたと同時に、申し訳なさそうに口を開いた女。
いやいやいや、全然お邪魔なんかじゃねぇよ。むしろ、超ナイスタイミングだ。