僕と幽霊タムラ
確かに、タムラの言った通り特に真剣に授業を聞くわけでもなく、先生が黒板に書く文字をわかってもいないのにノートに写すだけだ。


ただ、そのやり方で常に学年の真中の成績だ、周りは一所懸命に勉強してる奴もいれば、携帯をいじったり、隣の奴と話してる奴がいたり、隣にはマンガを書いている奴さえいる。


先生から見ても、扱いやすいわけでもなく、扱いにくいわけでもない、普通の男の子と思われているだろう。


「ふー、、。」


なんか、また訳もなく憂鬱になり、外の風景を見た。


外には、グランドで体育をしている人がいて、悠々と鳥が飛んでいてた。


生徒の中の一人が手を振っている。


「ん?」


誰だろうと、目を凝らして見てみたら、タムラが無邪気に手も振っていた。


どうも、この人は暇みたいだ。


相手にしたら面倒なので、気付かないふりをして、目線を黒板に戻した。
< 17 / 26 >

この作品をシェア

pagetop