僕と幽霊タムラ
3年5組のげた箱は、ここから一番近い所にあった。


「ピュービュー、ガタガタ!」


「ビクっ!!」


音のなる方へ視線をやると、風邪の強さに窓が悲鳴を上げている音だった。


それにしても今日は風が強い。


この音に、この殺風景な空間、怖くなる、キョロキョロし辺りを確認して自分の靴に手を掛けた。


「ねぇー。」


後ろから男の声が!!!


「うわー!!!」


げた箱に倒れこみ、見上げるとそこにはタムラが居た。


「はははっ!なにそんなに驚かなくても大げさだな!」


目を細めて笑っている。


「タムラー!!!さん。」


僕は怒り呼び捨てで叫んだが、冷静を取り戻し一時時間を置いてサンを付けた。


「クククッ、幽霊だと思った?」


「何がおかしいんですか、心臓が止まって死ぬとこでしたよ、、。」
急に恥ずかしくなり、顔が赤くなった。


「たまには、驚くことも大切さー!長い付き合いしたいから、正体を教えとこうと思ってね。」


、、。、、。、、。タムラは頭をポリポリし、恥ずかしそうに言った。


「なんですか、いったい!?」

まだ、さっきのことで声が落ち着いていない。


「俺、幽霊なんだよ。」


真剣な顔をし僕を見つめた。


「なんですかそれ、、。寒いです。面白くないです。」


目を細くし冷めた顔でタムラを見た。


「そうだよねー、信じてくれないよね、、。だって、、。、、。」


タムラはブツブツ言っている。


話を聞いたらキリがないと思い、タムラは何か言っているようだったが無視をして、玄関を開けた。


「なんなんだ、あの人は、、。変態だ絶対に、、。」


やっとの思いで、校舎から出ると外は校舎の中よりも寒いし、風が当たってくる。


「ハックション!!!寒い、、。」


寒くて手のひらを手で擦りながら早歩きで歩いた。


少し歩くとちょっとした中庭があり、またそこから、少し歩くとグランドに出る。


グランドはもちろん誰も居ず、外の照明が寂しく地面を照らしていた。






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