もし、魔法が使えたら。
「おっさんではない。安田さんだ。」
おっさんは腕組みをして、プンプン怒っている。
怒り方きもちわるっ。
じゃなくて・・・
このおっさん本気なのか?
魔法使いって・・・ありえねえだろ。
「魔法使いなんて、そんなのいるわけねーじゃん!!」
「ふむ、信じられんか。」
「そりゃ信じられねーよ!!魔法なんて人が作り出した空想だろ!!」
「うーむ・・では君は空を飛ぶ人間を見たことがあるのかい?」
「・・・・・・・・。」
確かに、そうだ。
空飛ぶ人間なんて見たことねえ。
しかも実際俺も一緒に飛んだじゃねーか・・・。
「君の世界ではガラス玉は浮いたりするかね?」
「・・・・・・・・・・・。」
魔法使い・・
本当に魔法使いなのか・・?
でも・・・・
「・・・・いきなり信じられる訳ねえよ。」
おっさんは少し考えながら言った。
「ふむ・・・ならば仕方ない。ちょっとそこに立ってみなさい。」
俺は言われるがままベットから降りた。