もし、魔法が使えたら。
おっさんはそう言うといそいそと自分の身仕度を始めた。
「お、おい、入学式ってなんだよ?」
「学校さ。」
「学校!!?何の?」
「何のって・・・魔法使いの学校に決まってるだろう。」
おっさんは当たり前のように言う。
「いや・・なんでそんなとこの入学式行かなきゃなんないんだよ!!」
「はあ・・・本当に君は質問するのが好きだね。リョウヘイくん、君の入学式なんだよ。」
「は!?俺の!!?」
「そう。君の。」
「いや、意味わかんねえ!!俺大学行ってるし、だいたいなんで俺が魔法使いの学校に入学するんだよ!!」
「・・・色々聞きたいだろうが、今は時間がない。話は後だ。」
そう言っておっさんは、外へ出ていってしまった。