もし、魔法が使えたら。
「え?」
「おいってば!!お前こんなとこで何してんだよ!!」
今、だるい位高いテンションで話しかけてきたのは
地元の友達のマミ。
こいつとは腐れ縁で、今通ってる大学で同じクラスだ。
「いや…映画でも見ようと思って。」
「お前そんな金あんのかよ!!笑」
…するどいやつ。
「はいはい、どうせ金ないですよ。お前こそ学校サボって何してんだよ。」
「あたし?デ・エ・ト☆」
出た…万年脳内恋愛女。
「あっそ。よかったね。」
「うらやましいだろ〜!!」
「ぜーんぜん。どうせすぐ別れんだろ?笑」
「うーわ、嫌なやつ!!今度こそは長続きさせますよーだ!!」
絶対無理だろ…万年1ヶ月以内女。
「はいはい。もういいから彼氏んとこ行け。」
「可愛くないやつ!!明日は学校来いよ!!じゃーねー!!」
マミが走っていった先に、例の彼氏がいた。
明るい髪に黒い肌、高そうなカバンにサングラス。
あちこちに輝くアクセサリー。
"人は見かけによらない"ってよく言うが、
マミの歴代彼氏を見てる限り、"人は見かけによる"と思う。
「…こりゃ今回も1ヶ月以内だな。」