もし、魔法が使えたら。

い‥いや
そりゃ見えるだろ!!


「み‥見えません。」


おい俺!!何言ってんだ!!


「ははは!!そうか!!私が見えるか!!いやあ、探したよ。リョウヘイくん!!」


おっさんは嬉しそうに言いながら両腕を広げている。


だめだ!!
このおっさん意味わからなすぎる!!


‥‥逃げるしかない。



俺は家までダッシュしようと勢いよく振り返った。


「うおっ!!!!!」


今の今まで自販機の上にいたはずのおっさんが目の前に立っていた。


「驚くのも無理はない。リョウヘイくん、少し話をさせてくれないかね?」


まぢかよ‥
なんだこいつ‥!!

てかなんで俺の名前知ってんだよ‥!?



「‥‥‥‥‥‥!!」


俺は驚きのあまり言葉が出せなかった。


「うむ、立ち話もなんだな。来たまえ。」


そう言うとおっさんは俺の腕を掴んで、


飛んだ。



「え‥お‥‥おい!!」


どんどん遠くなる地面。


「(‥‥‥‥ひぃ〜!!!!!)」



自慢じゃないが

俺は

高所恐怖症だ。
< 7 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop