My darlin' Scientist〜私の彼氏は変わり者〜



そのあとその他の小物も揃え、ショップから直接パーティーが行われるホテルへ向かった。
桂木所長は一旦自宅へ着替えに戻るとのことだったので、ホテルで合流することになった。

てか、会社にもスーツ着てこない人なのに、スーツなんて持ってるのかな?



「新城さん。お待たせしました」

タクシーを降りてすぐに紫さんが私を見つけて駆けてくる。
後ろからは、桂木所長が付いてきている。が…


長めの前髪を後ろに流して、きれいな切れ長の瞳が目立つ。
普段はどちらかといえば笑っている顔の方が多いからわからなかったが、かなり精悍な顔立ちをしている。

私も、周りの女性もみんなが見とれてしまっていた。

「早百合ちゃん、行こうか♪」

口調はいつもと変わらないが、表情は鋭いまま。
―――そういえば紫さんが言っていた。

桂木所長の周囲には常に所長に取り入ろうとしている人がいて、仕事がらみの人には決して笑顔を見せないとか…
確かに今も会釈は交わすが、目は笑っていない。
でも、きりっとした顔の桂木所長もたまにはいいかもね。



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