My darlin' Scientist〜私の彼氏は変わり者〜
――今日は日曜日。
久々に麻里奈とランチに出かけている。
もちろん桂木所長との出来事を相談するために私から誘ったのだ。
「『愛しているから』かぁ〜…。なんか、すごいね」
食後のコーヒーを片手に、麻里奈からため息が漏れる。
「前に街中でぶつかったって言ってたじゃない?それ以前に早百合とどこかで会ってるんじゃないの?」
私もそれは考えた。
けど、心当たりは全くない。
「私もそれは考えたんだけど…思い出せない」
うーん。
二人で唸りながら考えるも、何も思い出せるはずもなく。
―――♪♪♪
私の携帯が鳴りだした。登録されていない番号からだったので、警戒しながらも通話ボタンを押す。
「早百合ちゃん!おなか空いたよ〜」
……え?
桂木所長?
「俺、金曜の夜からなにも食べてないの!会社にいるから助けて〜」
それだけ言って通話は途切れた。
麻里奈に事情を説明すると、目を輝かせた。
桂木所長って、金曜の夜家に帰らなかったの?
考えても仕方がないので、差し入れを買って麻里奈と共に会社に向かった。