My darlin' Scientist〜私の彼氏は変わり者〜
『―――なにそれ!いつの間にそんな関係になっちゃったのよ!』
怒濤の一日を終え、シャワーを浴び終えた私は麻里奈に電話で今日の出来事を報告していた。
「私だって予想外だもん!」
『しかしあんなに格好良くて頭もいい彼氏かぁ〜。うらやましい』
そう言われると、なにもかも普通な私と桂木所長では釣り合わないんじゃないかと不安になる。
『あんなにベタ惚れじゃ割り込む余地はないし、安心して楽しみなよ♪じゃ、また月曜にね!』
麻里奈は今からこの前の合コンで知り合った人と会うらしい。
相変わらずのバイタリティだ。
テレビをつけると、今人気のお笑い芸人たちがネタを披露している。
ほかに興味のある番組もないので、これを見たらもう寝よう。
冷蔵庫から烏龍茶を出してベッドに横になった、そのときだった。
―――♪♪♪
着信だ。
ディスプレイを見て、とたんに心臓が暴れ出す。
…桂木所長!
私は、すぐ通話ボタンを押した。