My darlin' Scientist〜私の彼氏は変わり者〜
【お見合い、のち…】
―――桂木所長…もとい慎悟さんとのデートから早一ヶ月。
仕事では毎日会える訳なんだけれども、プライベートでは全く交流のない私たち。
一応研究所長の慎悟さんは、只今全社的なプロジェクトに参加しているため、研究所よりも本社にいることの方が多い。
毎日遅くまで会議に研究に忙しい彼に、迷惑をかけたくなくて連絡もあまりしないように心がけている。
―――♪♪♪
突然、所長室に外線電話の着信音が響きだした。
めったに鳴らない外線電話に、私は緊張しながら電話をとった。
『あっ、早百合?お母さんなんだけど〜』
―――お母さん!?
研究所に異動になったとき一応こちらの番号を教えておいたのが災いしたか。
携帯に電話してくれればいいのに!
私の母は私の意向を無視してなんでもやろうとする節があって、正直迷惑している。
なんだか嫌な予感…