星の帰る場所
始まり―ふたり
コンコン
コンコン
何度 ドアをノックしても誰も出て来ない
ノブを回すと 扉が開いた
“… 原田 腹減った”
部屋の奥から 竜の声が聞こえた
“ … 原田じゃないんですけど”
私は 竜の声のする部屋に入って行った
“は、はあ?なんでオマエがいるの?”
“アンタの仲間が 私に行けって…
私だって こんなトコ好きで来たんじゃないんだよ”
“こんなトコで悪かったな”
“まあ 段ボールの家よりはマシだけどな”
フフッ
“オマエ 本当おもしろい女だな”
“オマエ ってばっかり呼ぶなよ 私にだって名前のひとつぐらい あるんだから…”
“じゃあ名前は?”
“南 遥”