星の帰る場所


田畑星也という名前の竜を見た時には 別人かと思うぐらい 肌の色は黒くなっていて 髪型も坊主になっていたし 何より私が知っている時の竜より大分痩せていて 筋肉質になっていた



汗水出して 働く竜の姿を見ると 私があのアパートでドラッグにハマっていた事が 愚かに思えた


しっかりしなきゃ


原田さんが言った意味が分かった

今の私は竜に会う資格がない…


私は 竜に会わず帰る事にした


原田さん達のいるアパートに帰って 竜を待つ覚悟をして 駅に向かって歩いた




“遥!!”


どこからか 聞き慣れた懐かしい声で私の名前が聞こえた


竜だった


< 36 / 63 >

この作品をシェア

pagetop