星の帰る場所
田畑星也という名前の竜を見た時には 別人かと思うぐらい 肌の色は黒くなっていて 髪型も坊主になっていたし 何より私が知っている時の竜より大分痩せていて 筋肉質になっていた
汗水出して 働く竜の姿を見ると 私があのアパートでドラッグにハマっていた事が 愚かに思えた
しっかりしなきゃ
原田さんが言った意味が分かった
今の私は竜に会う資格がない…
私は 竜に会わず帰る事にした
原田さん達のいるアパートに帰って 竜を待つ覚悟をして 駅に向かって歩いた
“遥!!”
どこからか 聞き慣れた懐かしい声で私の名前が聞こえた
竜だった