星の帰る場所
“田村さん 今日は秋桜の花を持って来ました”
私が田村さんの部屋を訪れるようになって 2度目の秋がきた
星也は 変わらず田村さんのお見舞いをしていた
田村さんの子供は小学生になっていた
星也は 小学校に上る子どもの為にランドセルを買い お祝いをした
私は ストーカーみたいになっていた
こんな生活があと何年続くのだろう
私は 星也を待つのにも限界がきていた
星也を愛してるのかさえ分からなくなってきていた
仕事場の人に告白された事もあったけど 星也以外の人を 男だと見れなかった
私より星也の方が大変なハズなのに…
正直言って 疲れていた
奇跡…
奇跡が起きたのはそんな時だった