悪魔の妹と天使の彼女

「お前は誰だ？」
俺はサリリの姿をした者に聞いた。
「私はサリリだよ？それ以外誰に見える？」
俺は続けて言った。
「サリリはそんな口調じゃないんだよ。」
「じゃあ、サリリの素の姿を見たことがあるのか？」
言葉に詰まった。
「俺はサリリの事何も知らないんだ。」
と思った。
「ああ？何とか言えよ。」
「俺はサリリの事は何も知らないけど、今のお前はサリリじゃないのは分かる。」
それを聞くとサリリの姿をした者は笑い出した。
「あははははは、お前は凄いな。確かに私はサリリであって、サリリじゃない。私は昨日逢った私だよ。また逢おうって言っただろ？」
「名前は何だ？」
「今は言えない。じゃあな。」
と言ってサリリはまたその場に倒れた。
「あいつは一体誰なんだ？」
それからサリリを保健室に連れて行って俺は教室に戻った。
と同時に男子たちが俺を囲んだ。
「サリリちゃん大丈夫？」
「サリリちゃんはどこか悪いの？」
などサリリを心配する言葉が飛び交った。
「大丈夫だよ。」
とみんなを安心させた。