悪魔の妹と天使の彼女
しかし、俺はそれ以上にさっきの事が気になって仕方なかった。
『私はサリリであってサリリでない。』
「あれって一体どう言う意味なんだ?」
一時間目が終わり、俺はサリリが心配で保健室に行った。
「大丈夫か?」
そうすると、保健室の先生が
「お静かに。今さっき寝たとこなんだから。」
と言った。
「先生、サリリの症状は?」
「軽い貧血よ?心配いらないわ。」
「そうですか。それなら失礼します。」
それで保健室を出た。
俺にはそれが貧血じゃない事は分かっている。
「あれを貧血に変えたのも天使の魔法の効果なのか?」
と小さく呟いた。
それから時は経ち、放課後になった。
サリリは放課後までずっと保健室で過ごした。
「サリリ、帰ろうぜ?」
「和也さん。はい、帰りましょう?」
と言ってニコッと笑った。
校門を出た所でサリリが口を開いた。
「今日はスミマセンでした。何かご迷惑お掛けして。」
「いや、良いよ。サリリが無事なら。」
サリリの表情が暗かったので頭を撫でてあげた。
「へ!?なんですか?」
「気にするなって。」


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