悪魔の妹と天使の彼女
「俺の攻撃を避けた?」
「悪いけど、もうその攻撃はボクには届かないよ?」
「何で分かったんだ?」
ミエルは自慢そうに言った。
「風だよ。」
「風?」
俺には良く分からなかった。
「最初に突風が吹くでしょ?そこが攻撃の通り道。だから、風の通り道を避けたら攻撃は当たらないって事。」
「なるほど。」
俺はカオスバーサーカーを睨んだ。
「もう終わりだな。まさか、攻略法が義妹に見つかるとはな。」
しかし、カオスバーサーカーは笑い出した。
「アハハハ。お前らは、本当にそれで終わりと思うのか?」
「どういう意味だ?」
「じゃあ、瀕死の天使に教えてやるよ。俺を倒したとこで、この国が救えるわけじゃない。それは、俺を倒せば分かる事だけどな。」
「レイトが最後の敵じゃないって言うのか!?」
「頭が良いじゃないか。まあ、そういう事だな。」
「嘘だろ・・・」
俺は、絶望した。
ミエルはそんな俺に言葉をかけた。
「そんな簡単に諦めるの!?サリリお姉ちゃんやルナは必死に戦っているのに。」
「でも・・・」
ミエルは下を向いていた。

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