悪魔の妹と天使の彼女
「どうした?」
「いえ、ちょっと。」
と言って辺りを見渡している。
ふと、サリリが手紙を見つけたらしく、それを急いで取って苦笑いをしていた。
「ちょっと落し物をしてしまいまして。あったので良いです。病気の時、何回もお邪魔してスミマセン。」
そう言って部屋を出て行った。
俺はちょっと確信して来た。
「サリリのアルバムの時の表情と言い、さっきの手紙の焦り方と言い、絶対に何かある。サリリだけじゃなくてネユカにも。」
そう思ってベッドで天井を見ていたら玄関のドアが開いた。
ミエルが帰って来たのだ。
階段をバタバタと上がって来て俺の部屋を空けた。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「お帰り、大分良くなったよ?」
「ただいま。それなら良かった。」
そう言ってニコっと笑ってミエルが出て行こうとした時
「天使に何かされた?」
と口調と表情が変わった。
「おい、ネユカ。お前に聞きたい事がある。」
「まずはボクの質問に答えろ。」
「サリリには何もされてない。じゃあ、俺の質問に答えてくれるか?」
「約束だからな。」
俺は大きく息を吸い込んで言った。
「お前はサリリの妹なのか?」
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