悪魔の妹と天使の彼女
「シアン様も弱くなったものですね?お兄ちゃんの涙見て、気分が乗らないって。もしかして、恋でもなさいました?」
「久し振りに会って、説教か?お前も上から言うようになったね。」
「いえいえ、シアン様程ではないですが、悪魔界でお兄ちゃんにみっちり教育されましたから。」
「あいつか・・・あいつに教育されたのなら私もちょっと危ういかもな。」
「ここでは使いませんよ。この世界が消えてしまいますから。」
俺はミエルの発言に驚いた。
『世界が消える』ってそんなに強大な力を持っているのかと思った。
「ミエル・・・」
次は日菜が発言した。
「そう言えば、日菜も久し振りだったね。」
「あの時はどうもお世話になりました。そのおかげでこんな姿になったけどね?」
と言って、羽を動かして見せた。
「あなたが欲しいって言った力でしょ?」
「私はこんな力が欲しかったんじゃない。もっと、違った力が・・・」
と言ったらミエルが
「じゃあ、一層地獄にでも行くか?」
と言った。
「地獄はあなたの専売特許でしょ?悪魔さん。」
「くくくくく、日菜にも悪魔の血は流れてるけどね。」
と不敵な笑みを浮かべて言った。
「こんな姿になってでも、私はさほど強い力は備わらなかった。」
「そんなのはあなたがそこまでだったって事よ。」
「あんたのせいでしょ。」
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