悪魔の妹と天使の彼女
俺の頭を過ぎったのはミエルの言葉だった。
「天使を探しているんだよ?」
恐る恐る聞いてみた。
「天使の羽とか付いてたりする?」
「恥ずかしいのですが・・・」
と言うとミエルとは違い、白い天使の羽を見せてくれた。
「マジかよ・・・で、その天使が俺に何の用事?」
「えっと、申し上げ難いのですが・・・」
とモジモジし出した。
サリリが言う前に俺が言った。
「もしかして、悪魔を探しているとか言いたいのか?」
サリリはビックリしたような顔をした。
「何で分かったのですか?」
俺はミエルと会ってからの一部始終を話した。
「ミエルちゃんもこっち来てるんですか・・・」
「え!?知り合い?」
と聞くと慌てて否定した。
「え、あ、その知ってる事は知ってますが・・・」
「そうなんだ。じゃあ、俺は帰るな?」
と言い、家路に向おうとしたら、またサリリに止められた。
「あの、もう一つお願いしていいですか?」
「何?」
「家がないので一晩泊めさせてはくれないでしょうか?」
「ミエルとも知り合いって言ってるし大丈夫だな。」
と思って承諾した。
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