悪魔の妹と天使の彼女

記憶

俺はこいつ何者だと思った。
「知らないなら良いんだ。失礼したな。」
と言い、立ち去ろうとしたので
「あの、ちょっと待って下さい。」
と呼び止めた。
「何?俺は忙しいんだけど?」
「ミエルに何の用事ですか?」
その男の目つきが変わった。
「ミエルと言う女の子を知っているのかい?」
「知ってたらどうだって言うんですか?」
「こっちに引き渡して欲しい。」
「目的も何も分からないのに渡せるわけないじゃないですか?あなたは一体何者なんですか?」
その男はため息をついた。
「君は何でも知りたいんだね?」
そう言った瞬間、俺に近づいてきて言った。
「人にはね、知らなくても良い事もあるんだよ?俺はミエルって子を知ってるかどうかを聞いたんだ。知らないなら知らない、知ってるなら知ってるで答えてくれないか?俺も暇じゃないんでな。」
「知ってますよ?」
「何!?どこにいるんだ?」
「俺は質問に答えました。今度はあなたが質問に答える番じゃないですか?」
「知ってどうする?俺が言う事が信じれるかな?」
もう、天使や悪魔、それに人間に羽が生えると言う怪現象が起きてるから今更何を言われても動じないと言う自信はあった。
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