悪魔の妹と天使の彼女
俺とサリリは家に帰った。
「ただいま。」
そう言うとミエルがすぐに飛んできた。
「お帰り、お兄ちゃん。」
俺はサリリを紹介しようと思った。
「なあ、もう一人住人が増えるけど良い？」
ミエルは明るくなって言った。
「良いよ。家族は多い方が良いから。」
サリリに
「入って良いよ。」
と言った。
サリリは遠慮がちに入って来た。
その時、ミエルの顔から笑顔が消えた。
「どこで知り合ったの？」
「いや、天使のサリリって言う子らしいんだけど、ミエルの事知ってるって言うから。」
「ボクが探してる天使ってその子だよ？」
俺はサーと血の気が引いた。
次の言葉が見つからず困っているとサリリが言った。
「ミエルちゃんは、まだあの事怒ってるの？」
「当たり前でしょ？ボクがどれだけ苦しんだか分かる？もうそれはいつもが地獄だよ・・・自由はないし、生きてる気もしない。そんな世界で生きていたんだよ？サリリお姉ちゃんは裕福に暮らしてる時に。」
サリリも何も言えないのか黙っていた。
俺はその仲裁に入った。
「何か分からないけどミエルもそこまで怒る事ないじゃん。仲良くしよう？」
そこでミエルが
「お兄ちゃんは何も分かってない！」
と大きな声で言った。
「ごめん・・・」
またミエルはサリリを睨みつけた。
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表紙・目次

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