悪魔の妹と天使の彼女
「わざわざ、来てくれたんだから、礼を言わないとな。」
「やっぱり、プリンセスでしたか?」
「そうよ、昨日の魔力も私の物でしょうね?」
「悪魔界に帰ってくれる気はないのですか?」
「そうね、帰る気はないね。今度は私の質問に答えて。」
「何であなたはミエルと戦っていたの?」
「プリンセスには関係ない事ですよ。」
それにはミエルが答えた。
「それはその人がお兄ちゃんを消そうとしたんです。」
「ふ~ん、和也を・・・」
そう言ってシアンはその男を見た。
「別に消しても問題ないでしょう?」
その時、シアンが怒鳴った。
「指示があるまで手を出すなって言っただろ?そんなのも分からないのか。」
「スミマセンでした。」
「一から出直して来い。」
「分かりました。」
そう言ってその男は帰って行った。
「悪かったな、和也。」
「あの、俺って指示があったら消されるのか?」
「まあ、そうなるな。」
「そうか・・・それにあの男は一体何者なの?」
「それはミエルから聞いた方が良いと思うぞ?」
ミエルは困っている。
「無理に言わなくても良いぞ?」
< 70 / 181 >

この作品をシェア

pagetop