悪魔の妹と天使の彼女
「じゃあ、誰としないといけないんだ?」
「さっきの話で分からなかった?ボクじゃなくてネユカとしないと意味がないんだよ。」
「でも、ネユカって名前捨てたからいないんじゃ。」
「ボクは名前を捨てたけど堕天使としての力は残ってるはず。それさえ回復してくれれば・・・」
俺はふと思った。
いつも出て来てるネユカは誰なんだ。
「だから、力が回復するまで待ってて?それまでは誰にも自分が天使って事を言っちゃ駄目だよ?勿論、サリリお姉ちゃんにも。日菜にも。」
「サリリにも言っちゃ駄目なのか?」
「当たり前でしょ?シアン様は悪魔だよ?サリリの豹変振り見たでしょ?多分、サリリお姉ちゃんの中にシアン様は潜んでいるはずよ。だから、サリリお姉ちゃんに堕天使と契約して天使の力を取り戻すなんて事を話してる時にシアン様に聞かれたら、絶対に力が回復する前に消しに来るよ?だから、これはボクとお兄ちゃんの約束だからね?」
「分かった。」
それから、ミエルはいつものようにニコっと笑い
「じゃあ、そろそろお兄ちゃんの部屋に帰ろうか?」
と言って来た。
「そうだな。」
気を失ってるサリリを背負って病室に帰った。
「ん・・・」
サリリが目を覚ました。
「和也さん、私どうして?」
「急に倒れたからさ。」
「そうですか。またまた迷惑掛けちゃいましたね?」
「調子悪い時は誰でもあるから気にするな。」

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