悪魔の妹と天使の彼女
でも、ご飯が食べれるわけじゃないのでベッドで横になっていた。
色々な事を考えていると日菜の事が気になって病室に行ってみた。
「お邪魔します。」
ドアを開けると、その部屋は誰もいない。
その上、ベッドも綺麗に片付けられている。
俺は不安になり、ナースステーションに走った。
「スミマセン、北本日菜さんってどこに移動したんですか?」
「北本さんね、ちょっと待って下さいね。」
そう言って奥の方に何かを探しに行った。
俺は色々な不安が頭をグルグル回っていた。
死んじゃった?
それとも悪化した?
そんな事を考えてると看護士さんがカルテを持って来た。
「北本日菜さんですよね?」
「はい。」
「北本さんなら今日退院されましたよ?」
「退院?」
「はい、先生と相談して、先生が退院して良いからって言うので。」
俺はホッとしたようなちょっと寂しいような気になった。
「ありがとうございました。」
と言い部屋に帰ろうとすると
「君って日向君ですよね?」
と看護士に呼び止められた。
「はいそうですが何か?」
「これ北本さんが日向君へ渡しってって言われてて。」
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