悪魔の妹と天使の彼女
そこにいたのは日菜だった。
「いや、ダーリンのお見舞いに来たんだよ。」
「そのダーリンって呼び方やめてくれないか?」
「どうして?」
「俺はまだ告白の返事を出してもないのにその呼び方はおかしいだろ?」
「まあ、言われたらそうだけど・・・」
「じゃあ、普通に呼んでくれ。」
「分かったよ。」
日菜はちょっと不機嫌そうにしていたが、『ダーリン』なんて呼んでいたらミエルとサリリが勘違いするからやめてもらったのだ。
「あ、これこれ。」
と言って、メロンやパイナップルなどフルーツをたくさん持って来た。
「こんなにどうしたんだ?」
「最初に言ったでしょ?お見舞いに来たって。」
「それにしても結構多くないか?」
見たところ8種類以上ある。
「和也のために奮発して買ったんだよ。」
「こんなに買っても俺は明日には退院するんだよ?」
「え!?明日に退院するの?」
ちょっと暗くなった。
「そんなに落ち込むなって。」
「だって、もう逢えないかもしれないじゃない。」
「また中学校で逢えるだろ?」
その質問には何も答えなかった。
「日菜?」
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