ケイカ -桂花-
「私達は・・・?つきあってる?」

「もちろん。俺そう言ったじゃん」

何言ってんの?っていう宮崎の顔に少し苛立った。

会話がかみ合っていない。

私だけが空回りしてる気がする。

「だったら、普通、他の人とキスなんてしない」

「ああ・・・」

初めて表情を崩して少し考え込んだ。

「桂のとは違うんだ、全然」

「違うって?」

「アフターフォロー・・・、うーん、話すと長くなっちゃうんだけどさ・・」

「宗教・・・、インチキ宗教でしょっ?」

「インチキ宗教・・・」

私の言葉を真似るようにつぶやいた。

あ、インチキはまずかったかも・・・。

宮崎は信じてるんだから。

でも本当の事だ。
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