ケイカ -桂花-
「そっか、知ってるんだったら話は早いな。そういうことだよ」

そう言って笑った宮崎の顔は、今まで見てきた笑顔と1ミリも変わらない。

それが、寒々しい怖さを感じさせた。

「宮崎が入れたの?宗教、に」

「そうだよ」

「マミも?」

「うん。桂よく知ってんな。もしかして興味あるの?」

「ないよっ」

「そうだよな。確かにインチキ宗教、だしな」

宮崎もインチキだって知ってるんだ、だったら何の為にそんな事。

「宮崎は信じてるわけじゃないの?」

「まさか。信じてないよ」

鼻で笑って、一瞬冷たい目をした。

「じゃあそこに入ってないの?」

微かな希望を持って聞いたが、見事に打ち砕かれた。

「入ってるよ。しかも幹部だし」

カンブ・・・?幹部って上の方って事?

信じてないのに、入ってて、その上他の人まで?

混乱してきた。
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