ケイカ -桂花-
ケイに促されるままに宮崎の事をしゃべっていた。

みんなが「母性本能を---」ってとこから、チョコの事、白紙の紙の事・・・。

一瞬怖いと感じた目の事・・・、はうまく言葉に出来なかった。

ケイは好奇心たっぷりの顔で、いちいち頷いたり、相づちをうったりした。

「母性本能くすぐられるのがタイプだったっけ?」

「違ったけど、まあ、そういうのもいいかなーって感じ」

正反対のタイプが好みだったけれど、数日間の観察で、完全にやられていた。

くすぐられた、のだ。

「考えとく、だなんてもう答えは出てるんでしょ?」

ケイの手が私の肩を叩く。

痛いって。

「答えは、いつまででも待つ、って言ってくれたし」

一番気に入ってる言葉を、もったいつけて最後に言った。

「え?」

ニタニタしていたケイが一瞬真剣な顔になった。

あれ?

そこ「優しいじゃん」とか「おとなー」とかって反応のはずなのに・・・?
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