生徒会長VS幼なじみ
「か、和真…私の知ってる和真はね…いつもファンの皆に追われながら、無理に王子スマイルしてて…優しくて…でも、心の中ではそれが辛くて…で、自分に何の興味も示さない私を彼女のフリにして…私の前では少しは自分に戻れてたんでしょ?…でも…こんなことする和真は…知らない…知りたくない…」


私、何ゴチャゴチャ言ってんだろう


「お前、俺のこと…わかってんじゃん…俺が素でいられるのはお前の前だけだから」


和真の私を握る力が少し弱まった


「だから…和真のこと…わかってるつもりだった…だから…こんなことやめて…手…離してよ…」


和真…このまま素直に離してくれるよね?


でも、私のそんな儚い期待は和真の言葉によって覆された


「離さねえよ?だって今の俺が本当の俺だからな」







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