キミのトナリ

2010*08*12



2010*08*12
*hinaside






「陽菜―」




「はぁい」





ママに呼ばれて
陽菜は階段を降りて




リビングへ行くと
ママに白い封筒を渡される






「何これ?」





「陽菜宛の郵便受けに
入ってたから」






陽菜宛の手紙が
届くなんて珍しいな






陽菜は誰から来たのか
封筒を裏返して差出人を確認する









陽菜は封筒の下の方に
岡澤 美奈
と綺麗な字で書かれているのを
見つけて








絶叫する





「みぃ―なだ!!」









ママは耳をふさいで
「いきなり叫ばないでよ!!」
と迷惑そうな顔をする







「ママごめん」

と陽菜は謝ると
ソファーに座って
ハサミを取り出して






急いで封筒をあける










「誰から―?」
とママがキッチンから聞く







「みぃ―なから」
と陽菜が答えると






聞こえなかったみたいで
「え?誰だって?」
って聞き返す







「みぃ―なだってばぁ」
とさっきより大きな声で
言うと






「みぃ―な?!」
とママが手をタオルで拭いて
駆け寄ってきて
上から手紙を覗きこむ






「同窓会のお知らせ

日時8月15日…」
とママが手紙を朗読する







「ママ声に出して
読まなくていいから!!」
って陽菜が言うと





「はいはい



え―ママ何着て行こうかしら」
って陽菜の話を流して
目をキラキラさせている






「…ママは来なくて
いいからね」


って言うと






ママはあからさまに
落ち込んで










「別に行こうとしてないもん」
ってキッチンに戻っていく






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