キミのトナリ



「禿げろ!!」


「先輩が禿げるべき
だと思います」




部長さんと隆太が言い合いをしている
背後から
怒るマネージャーさんの声が聞こえる





「ちょっと!!
あんた達煩い!!



あと15分で昼休み終わるよ!!




ちゃんと準備とかして!!」





さっきまでガヤガヤ言っていた
後ろが急にしゅんと小さくなる




陽菜から見ても
あのマネージャーさんは
非常に怖いと思う









「やば






そろそろいかなきゃ



ごめん、電話切るね」
と隆太が言うと同時に
プツリと電話が切れる






隆太が昨日から
夏合宿に行ってるおかげで


昨日から暇で仕方ない






友達と遊びに行けば
いい話しなんだけど




みんな夏期講習とか
で忙しくて陽菜と
遊んでる暇なんてないみたい






陽菜も夏期講習行けって
ママに言われたけど






隆太に教えてもらうから
大丈夫!!

って断固拒否した





陽菜はベッドに寝転がって
何をするか考える





でも結局何にも思い付かなくて





再び





…暇だなぁ
と思う







挙げ句のはてに



ひ末期




だなんて笑えないだじゃれ
が思い浮かんで来るだけで






何もする事がない
陽菜はアイスでも食べようと
リビングに降りる











「お、陽菜




良いところに降りてきたねぇ」
とママがにやりと笑う






「何…?」







ママはまた
とんでもない事を
言い出しそうで













恐る恐る聞く










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