キミのトナリ



「いや


いいよ」
とまた王子スマイル




キラキラがまた飛んでる





「後で何話したのか
教えてね」
ってみぃ―なが小声で言う





「うん、分かった」
って陽菜は小声で返す





ちらりと梨花の方を見ると
こっちをじぃっと見てる
目が怖い





「お…」

王子と言いかけて
慌てて口を閉じる





「ん?



何か言った?」
っと王子は振り向く




陽菜は横に首をふる





「…その



話しって何?」
って王子に尋ねると




王子は
「たいしたことじゃ
ないんだけど…」


って遠慮がちに
話し始める





多分こうゆう所が
彼の人気の一つの
秘訣なんだろうなぁって思う






「中学の時
ひぃ―なの事好きだった



…って事を言っておきたくて



別に言ったからって
何かが変わる訳ではないんだけど」
って王子は恥ずかしそうに笑う




照れてる姿も
絵になるなぁ…
って見てたら





「ひぃ―な?」
って不思議そうに
王子が顔を覗く







「ありがとう」
って陽菜が言うと




「…うん」
って王子は頭をかく



こんな人が
陽菜の事好きだったなんて


なんだか考えてみると
不思議で仕方ない





もし圭と出会わないで
王子に告白されてたら



王子と付き合ってたかも
しれないなぁ…
と思う






「中学の時に
言ってくれたら良かったのに」
って陽菜が言うと





「もし中学の時に


好きって言っても
陽菜は僕を見てくれなかったでしょ?」
って綺麗な顔がふんわりと笑う






その笑顔には
王子の純粋さがにじみ出てる





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