キミのトナリ
「隆太…」
何故だか涙がでる
「大丈夫?」
隆太は私の顔を覗きこむ
私はうんと小さくうなずく
「隆太頑張ってね」
私は笑顔を作って
そう言うと
隆太は優しく笑って答える
「当たり前」
いまだにまだ不安そうな顔をしているのに
無理に作ったどや顔に
笑ってしまった
「…陽菜
ちゃんと見てて」
かすかに震えた声で
隆太は彼と同じ事を言って
控え室の方へかけていく
「大丈夫だよ
隆太だけ見てる」
陽菜のその言葉に
隆太は安心したように笑う
その笑顔にはさっきまでの不安な
表情はもうないように見えて
陽菜も安心する