キミのトナリ




「でも




陽菜が記憶を思い出すのを
ずっと隆太は嫌がってた






何でだろ?」







「それは…





自分で確かめた方が
いいんじゃない?」




とみっちゃんは優しく笑う







「自分で…」



それは分かってる



昨日何としてでも
隆太を探しにいけばよかった
とも思う






「どうして昨日
隆太を探しにいかなかったの?」



分からない事だらけで



怖くなって





隆太の事
なんでも分かってたつもりが




知らい事があった













それがすごく
哀しくて

悔しかったの








陽菜は何にも
知らなかったんだなぁ




って思ったら







頭が混乱して
知る事に精一杯になって





前に進めなくなったの









会いたいと思った時に
会いにいかなきゃ意味がないのに








後悔はもうしたくないのに






今は今しかないのに









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