キミのトナリ



「そろそろ圭も
うんざりしてるだろうに

バカだな、あの女



って思ってる人いるんだ…」


またくすっと彼は笑っていう

「思い込み激しいな


そうじゃなくて





圭の彼女やっぱ可愛いなとか
女子マネは真山さんのファン
多いからめちゃくちゃ
悪口言ってるけどね」




「悪口…」




「…まぁ



全部ただの嫉妬だと
思うけど」









「そういえば
前に女子マネの人と
すれ違った時に


嫌味を言われた気がする…」





「…ていうか




こんなとこで
俺なんかと話してていいの?




真山先輩に会いに
来たんじゃないの?」




「あ!


圭が帰っちゃう前に
傘届けにいかなきゃ!!」




「傘届けにきたんだ?




ほんとに好きなんだね

真山先輩の事」




「うん自慢の彼氏なの!」


「まぁ僕も真山先輩
の事好きだけど」




「…え?」



「いや



そういう意味じゃなくて

BLとかじゃないから」




「びっくりしたぁ」



「…尊敬してる





先輩としても
男としても
人としても




先輩のバスケも

全部」




「へぇ




圭愛されてるねぇ




後で圭に教えてあげよ―っと♪」








早く言いたくて



忙いで体育館を出ようとする



「…あの!!」



今度は彼に呼び止められる




「なぁに?」




「…いや、なんでも」




彼はそう言って笑う




陽菜はちょっと
首を傾げながら
圭を探しに行く




そしたらたまたま
圭の友達を見つけて聞いたんだ
















…いつの間に









陽菜の頭の中で
記憶が修正されたんだろう





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