キミのトナリ



「あ!




そうだ隆太に
聞きたい事がいくつかあるんだった!」





と突然に陽菜は言う





「聞きたい事?」





「そう!



陽菜の記憶に関するものが
陽菜の家に一つも
無かったんだけど



知らない?」





「あ


そうだ忘れてた




それ全部僕が持ってる」





「やっぱり!!」





と陽菜は言う



「…返す?」




と聞くとう―んと
陽菜は悩んでから言う




「いらない」




「え?
いらないの?」




「だって持ってても
意味ないし」



「いや



僕が持ってても
意味ないし」





「え―



じゃあなんで
持ってたのさ―」





「陽菜が病院に
運ばれた時に



僕も病院に一緒に
行ったんだよ




その時たまたま
先生が言ってるの聞いたの




陽菜は記憶がなくなってる
可能性があるって




それで


陽菜のケータイの裏の
プリはがして」




陽菜はあぁあれか
と頷く





「それ以外のものは
別に隠すつもりもなかった
んだけど…




陽菜と話すようになって
だんだん陽菜が
先輩の事を思い出す事が
怖くなったんだよ





それで陽菜のママに
頼んだの




陽菜のママも思い出して
精神的なショックが
大きい事を恐れてたから




すぐに承諾してくれた」




「ママが?」



「うん


陽菜が記憶を思い出すまで
僕に預からせて下さいって言ったら



お願いしますって言われて
びっくりした」



知らなかった
と陽菜は驚ろいている


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