キミのトナリ













陽菜が隣で笑ってるのを
見たら













今はそれだけで
充分で









許すとか許さないとか
そんな事はどうでもいい事に思えた










「陽菜」





僕が呼ぶと陽菜は振り向いて
ご機嫌でなあに?と聞く







僕はもう一度陽菜に
キスをする









「不意打ち…?」
と陽菜は少し顔を赤くする





「ダメ?」


とちょっと意地悪に
言ってみると








陽菜は首を横にふって





突然に


「好き―」と言う






…仕返しされた




突然の好きは
反則だ





「不意打ち?」
と僕が聞くと






陽菜は「ダメ?」
といたずらに笑う




「僕の方が好きだよ」



と意味もなく張り合ってみたら








バカって陽菜に
背中を叩かれる








こうやって陽菜と
ずっと笑ってたいな








心からそう思う














そう思える陽菜に
会えただけで












幸せだと思う















だからこそ










今を










ほんの一瞬たりとも
見逃したたくない


















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