十五の妄影(もうえい)
更に怒りが膨張していく。

そんな僕の目の前…軽装甲機動車の天井のハッチが開き、中から出てきた隊員がロケット砲のようなものを構えた。

87式対戦車誘導弾。

自衛隊の特殊装備の一つ。

平たく言えば対戦車ミサイル。

その名の通り、戦車を破壊する為の兵器だ。

「そんなに…」

僕は小さく呟く。

頭がどうにかなりそうなほど、憤っていた。

「そんなもの使ってまで、僕を否定したいのかよっ!!」




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