十五の妄影(もうえい)
「否定ではない!」

指揮官が叫ぶ。

「だが我々の任務は、この国の平和維持と安全を守る事だ。その為に日々訓練を重ねている。その為には…一般市民に危険を及ぼす、君のような存在を野放しにしておく訳にはいかないのだ」

何が平和維持と安全だ。

何が野放しに出来ないだ。

僕を野放しにはしなくても、お前達は陰湿ないじめをするような連中は野放しだったじゃないか!

「ふざけるなぁっ!!」

僕の感情の爆発。

同時に妄影が脈動する。

ざわざわと蠢く!

< 138 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop