『舞桜』
「志賀、雫」
そこに居たのは、先程桜花を置いていったおさぼり会長。
「あら、会長さんのお出ましね。」
「珍しいですね、普段は食堂には来られないのに。」
「あれ~?
千茶先輩と香ちゃん?」
「ん?ほんとだ。千茶、いたんだ?」
雫の後ろから出てきたのは背の小さな男の子と、ふんわりと笑う青年。
二人を見た空牙先輩は、クスリと笑って雫を見た。
「二人に連れ去れ去られたのね。お気の毒に。」
「うるせぇ」
「あ、ひどーい。このままじゃ食べそうにないから連れてきてあげたのに。」
「んなもん頼んでねぇ。」
「あの、彼らは?」
雫で遊び始めて騒ぎ始めたのを見て空牙先輩に聞く。